運動系医療研究会では、2003年から2017年まで中野・吉祥寺・福岡(折尾)にて様々なテーマで技術研究会(講習会)を開催してきました。
2018年度からは、心機一転しましてジャパン メディカル・トレーナー協会に改称して活動しております。
先生方のご参加を心よりお待ち申し上げております。
詳細はコチラのサイトをご覧ください → https://medicaltrainer.jimdofree.com/
平成25年度・2013年度
「頭蓋骨調整法」 講師:水谷浩二
2014.3.9 東京技術研究会(吉祥寺)
「女性は骨盤,男性は頭蓋から…」とも言われるように、頭蓋骨を整えることは臨床上たいへん重要です。
体形を整えて痛みの原因を取り除くことが体形矯正の目的ですが、「頭の形」が整っているかどうかが治療効果の持続性に関係しているのではないでしょうか。
頭蓋骨の調整には、仙骨と後頭骨・心窩部と前頭骨などの「コリレーション特性」や「経絡・経穴」を利用した離れた部位から間接的に調整する方法と「縫合部の最蜜位」による調整など直接的な方法とがあり、状況に応じてテクニックを選択します。
今後は頚部(C2)と仙骨(S2)を主体とした頭蓋骨の調整法、いわゆる三要素マニピュレーションについての研究が課題です。
「自動操縦法・眼圧について」 講師:本多茂代先生
2013.11.3 九州技術研究会(福岡・折尾)
本年も本多先生を講師にお招きし、『自動操縦法』と『眼圧』をテーマに開催いたしました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
自らの身体の調整ができる「自動操縦法」は、患者様や施術者自身の健康を保つために役立つ操法です。
その人に合った操法を指導することで、次回の来店までよい状態で過ごしてもらえ治療効果の持続につながるはずです。
「泌尿器系の疾患別矯正法」 講師:水谷浩二
2013.7.28 東京技術研究会(吉祥寺)
昨年11月、本多先生を講師にお迎えして開催しました九州技術研究会『泌尿器の疾患別矯正法』の復習会を行いました。
参加いただいた方をモデルにした調整では、腎臓と前立腺に対する「叩打法」を実践しました。
叩打法を用いることで背部の高低差が整うだけでなく、体幹の可動域や下肢の運動制限も改善でき、非常に利用価値の高いテクニックであると確認できました。
「12種体形矯正法における腹部の調整法」 講師:水谷浩二
2013.5.26 東京技術研究会(吉祥寺)
【12種体形矯正法】における「腹部の調整法」にテーマを絞って開催しました。
「腹部の調整法」には「コリレーション特性を利用した調整法」「募穴を応用した調整法(募穴応用の鎮痛処方)」「内臓賦活法・リンパ操法」などが挙げられます。
今回は東洋医学における「経絡の機能」についても解説しましたので「募穴応用の調整法」についてより理解を深めることができたかと思います。
平成24年度・2012年度
「12種体形矯正法」 講師:水谷浩二
2013.2.17 東京技術研究会(吉祥寺)
【12種体形矯正法】をテーマに「刺激の加え方」を重点的に取り上げました。
臨床においてはただ闇雲に刺激し、動かすのではなく、圧の加え方・抜き方、強弱のつけ方、経絡・経穴への刺激を工夫し「効かせる」ことが重要です。
「泌尿器の疾患別矯正法」 講師:本多茂代先生
2012.11.4 九州技術研究会(福岡・折尾)
2年ぶりの開催となりました九州(福岡・折尾)での技術研究会。
今回も本多先生を講師にお招きし、腎臓・膀胱など『泌尿器の疾患別矯正法』をテーマに開催いたしました。
〜疾患別矯正法の前に〜
泌尿器系の疾患別矯正法において第一に重要となるのは、身体の歪みを整えるということです。骨盤・肋骨・体形など身体の歪みを整えてから、疾患別の矯正法に入る必要があります。これは呼吸器系、循環器系といった他の器官の調整でも同様です。身体の歪みを整える重要性を忘れてはなりません。
「肋骨・胸郭調整法ならびに呼吸器系の疾患別矯正法」 講師:水谷浩二
2012.7.29&10.7 東京技術研究会(吉祥寺)
調整の際に最初にすべきこととして「胸郭(肋骨)を整える」ということが挙げられます。なぜなら「胸郭を整える」ということは【呼吸の状態】を整えるということであり、新陳代謝を活発にし自然治癒力・自己治癒力を高めるためには欠かせないものだからです。
また、胸郭(肋骨)の変位・弾力性の低下が、腰部や上肢(肩関節)などの可動制限を起こしている原因の一つだったということは少なくありません。
このことからも、呼吸器系の疾患に限らずあらゆる疾患・障害の場合でも、胸郭を整えることは非常に重要なことなのです。
平成23年度・2011年度
「神経痛・神経麻痺」 講師:水谷浩二
2012.3.25 東京技術研究会(吉祥寺)
H15.11月に開催した『経筋リリースの方法(下肢編) 講師:生田会長』やH22.12月に開催した『神経麻痺の調整 講師:本多先生』を参考に『神経痛・神経麻痺』をテーマに三叉神経痛、顔面神経麻痺、肋間神経痛、腕神経叢神経痛、坐骨神経痛など多くの疾患ごとの矯正法を紹介しました。
【神経痛・神経麻痺の調整について】
神経痛の調整では、交感神経の興奮を鎮める(抑制する)ことが基本になります。
神経麻痺の調整では反対に交感神経を鼓舞することが基本となり、さらに抵抗運動を加えます。なお、麻痺がある場合は、どの体形であってもTh7の調整が欠かせません。これはTh7の棘突起は手の麻痺に関係し、上肢の血管を収縮させる作用があるからです。
「循環器調整法」 講師:水谷浩二
2012.1.22 東京技術研究会(吉祥寺)
今回の内容は、循環器系(主に心臓)の観察や基本的な調整法にはじまり、高血圧症・動脈硬化症・不整脈・心肥大など疾患ごとの矯正法、さらには狭心症などにおける発作時の救急法などを取り上げました。
『循環器系』の疾患別矯正法や救急法で紹介した個別のテクニックは『消化器系』や『呼吸器系』のそれと同様に、対象となる疾患だけでなくさまざま状態に応用できます。例えば、心拍を静める方法で用いるテクニックは《胸髄神経調整法》としてTh8までを調整するとともに、脊柱の側彎・肋骨の変位・背部の盛り上がり・体幹の回旋における可動制限なども改善できることが確認できました。
「筋肉調整法」 講師:水谷浩二
2011.10.2 東京技術研究会(吉祥寺)
筋肉調整法は、筋肉の緊張を解く(緩める)ことを第一の目的としています。
激しい運動や反復動作、長時間の姿勢の維持などは筋肉を疲労させ、過度な緊張(収縮)をもたらします。ある筋肉が一方的に収縮すれば、付着する骨格や関節には変位が起こります。これらの変位が異常な姿勢である【体形】を生み出す一因になっているのです。
また筋肉調整法は、単に筋肉を伸ばすだけでなく【角度設定】と受者の【呼吸】を考慮することで、より効果的な刺激法となります。
同じような操作法でも、受者の姿勢や伸ばす方向(角度)を変えることで、刺激が加わる筋肉が変わります。操作する角度を熟慮することで、変位した部位や体形を改善させることも可能になります。
「消化器調整法・後編」 水谷浩二
2011.5.29 東京技術研究会(吉祥寺)
前回(1/30)の技術研究会 に引き続き、『消化器の調整法』の続編として「腸」の疾患別矯正法ならびに「肝・胆・膵」をテーマに開催しました。
「肝・胆・膵」の調整においても前編で取り上げた「胃」と同様で、消化器形である左右形(F3,F4)による体形調整に関節の調整や経絡・経穴の刺激などにより改善を図ります。さらに、賦活法(機能促進法)や叩打法を加えることで、より効果的な調整が可能になります。
平成22年度・2010年度
「消化器調整法・前編」 講師:水谷浩二
2011.1.30 東京技術研究会(吉祥寺)
消化器系の調整法は、消化器形である左右形(F3,F4)による体形調整を基本とし、それに関節の調整や経絡・経穴の刺激などを加えながら組み立てるのが一般的です。
また、夏場は消化器系が最も弱る季節とされます。そのため、消化器系の疾患ではない場合でも、消化器形(左右形)による調整を中心に行い、筋肉を引き締める刺激を多用することで好転することが多いようです。
「神経麻痺の調整ならびに中風・脳出血の処置について」 講師:本多茂代先生
2010.12.5 九州技術研究会(福岡・折尾)
今回の技術研究会では、調整するのが非常に難しい神経麻痺ならびに中風(脳血管障害の後遺症)・脳出血に対する調整法がテーマに取り上げられました。
顔面神経麻痺・上肢と下肢の神経麻痺・小児麻痺などの調整法に加えて、動脈硬化の観察と調整法、さらに中風・脳出血の救急法などが紹介されました。
実際に、小児麻痺や脳出血を起こしている方を調整する機会は極めて稀かもしれません。しかし、先生の貴重な臨床経験をお伺いできたのは非常に有難かったですし、処置法を知っているのと知らないのとでは雲泥の差があるでしょう。また、どの疾患のテクニックでも同様のことが言えますが、別の疾患にも応用出来たり参考になるものが多いと感じました。
「12種体形矯正法」 講師:水谷浩二
2010.5.30&7.25 東京技術研究会(吉祥寺)
5月30日と7月25日の二日間に分けて【12種体形矯正法】をテーマに開催しました。
今回の研究会では、本多先生が作成した貴重な資料である「12種体形とは」をテキストとして使用させていただきました。この資料には、体形ごとの特徴が簡潔にまとめられ、身体の中の悪い部分の見極め(観察法)やその調整の手順などについて記載されております。更に、先生が豊富な臨床経験の中で得た知識や試行錯誤の末に編み出した独自の押圧法(刺激法)などについても解説されております。
本多先生のお話では、生活様式の変化や多様化したストレスなどの影響からか、病や症状が複雑化(重症化)しているようで、既存の刺激法に改良を加え、実際の臨床に即したものにする必要があったとのことです。この独自の押圧法により背部の反応点(椎骨)を調整することで、体形を整え様々な疾病や症状の改善を図ることが可能になるのです。
痛みや症状にのみとらわれてしまうと、局所的な刺激を安易に選択してしまいがちです。身体を全体的に捉えて、体形を整えるということを忘れずに日々の臨床に当りたいものです。
運動系医療創始者である前田稔幸先生も、体形の混合形について、体形の分類の見直し、反応点の解明など更なる研究の必要性を仰っておりました。
今後も様々な視点によって人体を観察し、時代に必要とされる医療に発展するよう励んでまいりましょう!!
平成21年度・2009年度
「感覚器調整法 〜鼻・口腔・皮膚〜」 講師:水谷浩二
2010.3.28 東京技術研究会(吉祥寺)
【鼻の基本的な調整法】
鼻の異常は、足からのもの(大腿二頭筋)と手からのもの(三角筋外側)とに分類される。ポイントとなる調整部位は、大腿二頭筋・三角筋外側に加えて、胸郭、頭蓋骨(前頭骨)、足底(第1中足骨と第2中足骨の間)、股関節などが挙げられる。
また、鼻は呼吸器(肺経)に属すため、表裏関係にある大腸経と胃経を利用して調整を組み立てると、症状の改善に即効性が期待できる。
【口腔・顎関節の基本的な調整法】
口腔・顎関節は消化器だけでなく生殖器系と関係が深い部位です。そのため、頚部の調整や顎関節の直接的な操作に加えて、恥骨など骨盤の調整が重要となる。また、上顎骨はTh4(肩甲骨内側)やTh12、下顎骨はL4や温留(大腸経)などと関係があるため、これらの部位の調整も有効な刺激となる。
【皮膚(アレルギー)の基本的な調整法】
アレルギーの場合は、Th4の左側1系列や肩グウ(大腸経)などに反応が出現する。アレルギー性の症状は「骨盤の歪みに頭が酸化したもの」と捉えて調整を組み立てる。つまり、骨盤・胸郭・頭蓋骨の開閉の関係を整えることが基本となり「肝」や「腎」ならびに椎骨を利用した副腎の調整が重要となる。
「感覚器調整法 〜眼・耳〜」 講師:水谷浩二
2010.1.24 東京技術研究会(吉祥寺)
【感覚器の基本的な調整法】
感覚器系の基本的な調整は、12種体形矯正法に経絡・経穴の刺激を加えながら組み立てる。特に、手足の陽経は「諸陽の会」と言われるように顔面ならびに頭部に流注するため、すべて治療対象となり、症状に対する即効性が期待される。
また、眼や耳に対する直接的な刺激(賦活法=機能促進法)や耳と側頭骨(乳様突起)など頭蓋骨の調整に加えて、仙腸関節(S2)、頚部(頚椎から上部胸椎)、腹部などが重要な調整部位としてあげられる。さらに、眼と「肝」、耳と「腎」などの臓腑との関係も考慮して調整を加えることでより効果的になる。
【眼の基本的な調整法】
眼の調整では、眼球の硬さを改善することが重要になる。ポイントとなる調整部位としては、仙骨(後頭骨との関係)、上頚交感神経節(C2,3)、後頭骨、腹部の振動圧や腸骨調整法などが挙げられる。
【耳の基本的な調整法】
耳の調整では、頭蓋骨(側頭骨)の変位を整えることが重要になる。ポイントとなる調整部位としては、乳様突起の変位、腋窩の硬結と会宗(三焦経)の刺激、アキレス腱の緊張による足関節の可動制限の改善に加えて、側腹部や大腿後面外側(胆経)などが挙げられる。
「循環器調整法・心臓」 講師:本多茂代先生
2009.11.1 九州技術研究会(福岡・折尾)
循環器の調整法より『心臓』がテーマに取り上げられました。
循環器系と体形(循環器形)の解説に始まり、心臓と各関節の可動の関係(観察法)、救急法を含めた狭心症など心疾患の調整法、手関節・股関節の反射法による調整法、墓穴や賦活法など腹部による調整法など、大変多くのテクニックが紹介されました。
循環器系の故障で特徴的なのは、下肢や上肢の萎縮と可動制限(特に外転・内転)である。頭の乱れ(頭の疲労など)がある場合は、下肢の長さの左右差が顕著になる。また、腹部の血液循環に滞りがある場合は、上肢の長さに左右差(手が伸びないなど)が見られる。この四肢に見られる萎縮と可動制限を改善させてから、その他の調整をすることが循環器系の調整におけるポイントである。
「経筋リリース・まとめ」 講師:水谷浩二
2009.10.11 東京技術研究会(吉祥寺)
過去6回に渡り生田先生を講師にお招きし、胸郭出口症候群・肩関節周囲炎・肘関節痛・膝関節症・坐骨神経痛など障害に対する「経筋リリースの方法」について研究会を開催してきました。今回はより多くの障害に対応することを目指し、部位別および経絡(経筋)別のリリース法としてまとめました。
参加してくださった方々のご意見やちょっとした工夫を発見することによって、リリース法の効果が大変高くなることが実感でき、とても素晴らしい“研究”会となりました。今後も、皆様と一緒に技術の向上に努めていけるよう励んで参ります。
経筋リリースは、関節の運動痛やつっぱり感・痛み・痙攣・しびれなどのいわゆる運動器系の症状(経筋病)に効果的であります。特に、激しい痛みや炎症などを伴い、関節の運動刺激が困難な場合などに経穴(阿是穴)の処置と経筋をリリースすることで、痛みの緩和や可動域の回復が容易になります。また、無理に動かす刺激ではないため患者さんの負担も軽減されます。
全身的な調整である「体形矯正法」で痛みの原因を取り除くとともに、患部に対して局所的な調整を可能にする「経筋リリース」を加えることで、症状の改善に即効性が期待できます。
「上肢の関節調整法と障害別矯正法」 講師:水谷浩二
2009.8.30 東京技術研究会(吉祥寺)
上肢の関節調整は下肢と同様に、関節自体の変位を整える場合と操作部位から離れた関連部位を整えることを目的とする場合とがある。後者の場合は、頭蓋骨や骨盤だけでなく内臓の調整も可能にする。内臓との関係では、肩部は肺や気管支、肘部は肝臓や胃、手部は生殖器といったように同じ高さに存在する臓器を調整するのに効果的である。
また、上肢は自由上肢と呼ばれるように可動域が広く、体幹より外側に位置するため外傷を受けやすいことから様々な障害が起こる。しかし、仕事や生活において使わざるを得ない状況にあることが多いためなかなか改善しにくい部位である。
「下肢の関節調整法と障害別矯正法」 講師:水谷浩二
2009.6.7 東京技術研究会(吉祥寺)
下肢は、体幹を支える土台となるため、どちらの下肢に不均衡があっても体幹の筋組織や内臓に影響を与える可能性がある。さらに、「第2の心臓」と呼ばれるように血液循環としての役割も持つ非常に重要な部位である。
下肢の変位は、体形の出現(姿勢の変化)を起こすだけでなく、腰痛・肩こりを始めとする全ての疾患に関係しているといっても過言ではなく、臨床経験が増えるほど下肢の調整の重要性が理解されるはずである。
【下肢の関節調整の目的】
1.関節そのものの変位を調整 → 筋肉の状態が整う
2.離れた関連部位を調整
(1)関節の開閉を利用した調整法(関節反射法など)
(2)コリレーション特性を利用した調整法
(3)経絡・経穴を利用した調整法
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